密閉、密接、密集を自主的に避ける3密は、行動を強制できない、またやらない、日本に最も適切な手段です。

コロナウイルスの感染形態の特徴は、1個人から1個人へと一本のラインのようにつながる場合、あまり強く感染しません。

それは感染者の8割が他にうつさない反面、残りの2割が強力に感染させるからで、均等に感染するインフルエンザとは大きく異なります。

つまり1対1では5回に1回の感染確率だったのが、9人以上ではほぼ100%感染することになります。しかもそのような場では、食事や会話が盛んになりがちです。

一般市民のウイルス保有率が10人に1人とすると、これは50回に1回感染するのに対し、5回に1回となり、週1回の集まりなら、年に1回だった確立が1か月強で感染することになるわけです。

当然人数が20人なら、2〜3週間つまり2〜3回で感染し、パンデミックにつながります。

このように、3密によって造られた高確率ウイルス感染空間は避けるべきで、今までのウイルスが個人プレーだとすると、このウイルスはチームプレーで襲うと分かります。

だからこそ低密度時に相手を油断させ、多数が集まったとき、一気に攻撃を仕掛けるイ、ンテリジェント型ウイルスなのです。

逆に言えばクラスターをつぶせば、日本ではできない法的強制的措置をとらずとも、大幅な感染を防げる可能性があるわけです。

今一番の問題は、感染者が嘘をついたり、個人のプライバシーを盾にして、自分の感染経路、つまり隠れたサブマリンクラスターを明かさないことです。

なぜそのような愚かな行動に出るかといえば、行政がクラスターつぶしの重要性を、国民に分かりやすく、十分伝えていないからです。

直近なら、(4月18日)感染した俳優が、沖縄やゴルフ場のことを黙っていたのもこの類で、ついつい誰もがウソをついてしまいます。

ウソには2種類あって、一つは真実と異なる事を言うウソ。もう一つはちゃんと真実を言ってはいるが、情報を間引くウソです。

たとえばクスリの副作用や金融商品の取引リスクを言わない。自分に不利なことは黙っている。ちょっと昔なら大本営が敗戦状況を隠蔽する。

などで、意外にも「これらはウソにカウントされない。」と思っている人が、かなり多く存在するようです。

こうした非常時には、科学的な知識があり、説明能力のしっかりしたサイエンス専門スポークスマンが、国や自治体のトップに代わって、最前面に出るべきでしょう。

単なる専門家では説明が下手だったり、政治家では、内容の本質を理解し切れていない場合が多いからです。

今、「クラスター以外の感染が問題で・・・。」などとマスコミや専門家が語っていますが、サブマリンクラスターという、人文学的パラメーターの入った、新しい概念、つまり人災が起きている点を伝える必要があります。

そしてクラスターつぶしから、サブマリンクラスターつぶしの局面に入ったことを、総理大臣、各知事、行政、医療関係者が、5Gなみのスピードで共有しなければなりません。

対処法として例えば「秘密は絶対厳守する。」「正直に話したら情報料30万円を与える。」など、やることはあります。

見えない、あるいは見せたくない小火(ぼや)が、いまだに発生しているのです。









.














新しい概念 サブマリンクラスターの脅威